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楽天モバイルは通信帯域がプラチナバンドではないので屋内や地下だと急に電波が悪くなったり、圏外になってしまうなど回線が不安定なのがデメリットの一つです。
せっかく料金が安くても全くつながらないなら意味ないので楽天モバイルの契約をやめる人、解約を検討している人も多いかもしれません。
ただ実は楽天モバイルでは電波が悪い人向けにRakuten casaという小型の基地局を実質無料でレンタルできるサービスがあって設置するだけで電波状況の改善や高速通信が可能になります。
本記事ではRakuten casaを設置するとどれくらい効果があるのかもまとめていますので利用の検討材料として参考にしてみてください。
Rakuten casaとは?
Rakuten casaはフェムトセルと呼ばれる楽天モバイルの小型基地局です。
自宅や屋内にRakuten casaを設置するとその周辺を楽天回線エリアにすることができる優れもので楽天モバイルのアンテナを室内に設置しているようなイメージですね。
Rakuten casaの仕様をまとめてみました。
スペック | |
サイズ (幅×高さ×厚さ) | 28.6×18.7×7.0cm |
重さ | 1,200g |
消費電力 | 22W以下 |
同時接続数 | WiFi:最大30台まで LTE:最大16台まで |
WiFi最大通信速度 | 送受信最大 5GHz:867Mbps / 2.4GHz:300Mbps |
楽天モバイルの回線は周波数が1.7Ghzなので屋内や地下などに弱く、室内だと楽天回線エリアなのにパートナー回線につながってしまうことや圏外になってしまうということもあります。
パートナー回線につながってしまうと楽天アンリミットでもデータ上限で月5GBまでしか使えないので非常に不便ですよね。
Rakuten casaはそういった室内で電波が悪くなってしまう問題を解消するために使う基地局です。
Rakuten casaとWiFiの違い
Rakuten Casaは基地局ですがWiFiは中継器なので仕組みが大きく違います。
もう少し言うとRakuten Casaは楽天モバイルの電波を提供する基地局ですが、WiFiはあくまで基地局からの電波をスマホやPCに飛ばすための中継器です。
そのためRakuten CasaはWiFiとしても使うこともできますが、LTE接続もできるのでWiFiよりも電波は強く安定しているのが特徴です。
Rakuten Casa | WiFi | |
役割 | 基地局 | 中継器 |
回線強度 | 安定 | 不安定 |
接続方式 | ・LTE接続 ・WiFi接続 | WiFi接続 |
料金 | 無料 | WiFiの料金がかかる |
自宅や屋内で楽天モバイルの電波が悪いならWiFi接続しても電波は改善してつながるようになりますがWiFiの料金もかかりますしデータ量はWiFiの契約プランに依存しますよね。
ただRakuten Casaを使えばWiFi接続でもLTE接続でも料金は無料なので楽天アンリミットがデータ無制限の使い放題になるというわけです。
Rakuten casaのメリット
Rakuten casaは楽天モバイルの電波状況を改善する非常に大きなメリットがありますが、概ね下記のような人にはおすすめです。
- そもそもパートナー回線エリアで契約を迷っている人
- 楽天回線エリアなのに室内だけパートナーエリアにつながってしまう人
- 室内だけ電波が悪く圏外になってしまう人
楽天モバイルが電波が悪くて使えないとか、地方でパートナー回線エリアだから使えるかどうか不安な人はメリットをチェックしてRakuten casaの導入を検討してみるといいですね。
パートナー回線エリアでも楽天回線につながる
Rakuten casaは楽天モバイルの電波が届かない地域でも安定して楽天回線を使えるという点がメリットです。
楽天モバイルはサービス開始して間もないため人口カバー率も90%とauやドコモ、ソフトバンクと比較してまだまだ狭く、地方などは楽天回線エリア外になってしまうことも多いです。
楽天モバイルは楽天回線とパートナー回線のどっちの回線につながっているかによってアンリミットのプラン内容が大きく変わるので楽天回線に接続した方がメリットは大きいですよね。
まだパートナー回線エリアだから楽天モバイルの契約をやめたという人もRakuten casaの設置を検討するのはおすすめですね。
屋内でも圏外になりにくい
冒頭でも解説しているように楽天モバイルの電波は帯域が1.7Ghzなので建物の影響を受けやすく屋内や地下だと圏外になったり電波が悪くなることもあります。
auやドコモ、ソフトバンクの電波は建物の影響を受けない3.7Ghzのプラチナバンド帯ですが楽天モバイルは総務省から3.7Ghz帯域を割り当てられていないのが原因ですね。
楽天モバイルはマンションやビルが密集している都内や大都市圏では楽天回線エリアなのにパートナー回線につながってしまうといったトラブルも多いです。
リモートワークや在宅の仕事で自宅にいることも多いという人はRakuten casaは便利ですね。
データ無制限の使い放題で使える
楽天モバイルは楽天回線に接続しているときだけデータ無制限の使い放題になるのでパートナー回線エリアの人はRakuten casaを設置するメリットは非常に大きいと言えますよね。
楽天回線 | パートナー回線 | |
電波 | 楽天モバイル | au |
データ上限 | 使い放題 | 月5GBまで |
速度制限 | なし | 1Mbps |
5G回線 | 利用できる | 利用できない |
楽天回線とパートナー回線は手動で切り替えることができないので、楽天回線の電波が届かない場所では自動的にパートナー回線につながることになります。
自動的にパートナー回線につながってしまうと楽天アンリミットでも月5GBまでしか使えないので安定して楽天回線につながる環境を整えておくことが重要だと言えますよね。
月額料金は無料
Rakuten casaの機器は購入ではなく楽天モバイルからレンタルされるものですがレンタル料や月額料金は無料で本体価格も0円なのでWiFiを契約するよりも安く導入することができますね。
詳細 | |
月額料金 | 無料 |
事務手数料 | 3,000円 |
申し込み特典 | 楽天ポイント3,000円還元 |
ちなみにRakuten casaは申し込み時に事務手数料が3,000円かかりますが、特典として楽天ポイント3,000円相当が付与されるので実質無料で導入することが可能です。
無駄な料金をかけずに手軽に導入することができるのも大きなメリットと言えるでしょう。
楽天アンリミット加入者なら同時接続が可能
Rakuten casaは楽天アンリミット加入者であれば複数人での同時接続が可能です。
ちなみにRakuten casaの通信速度は最大で867Mbpsと高速通信が可能ですが同時接続の台数が増えると通信速度が遅くなるので注意した方が良さそうです。
と言ってもyoutubeで高画質の4K動画を見るのに必要な通信速度の目安は20Mbpsほどなので、10台でRakuten casaに同時接続しても86.7Mbps出るので問題ないとも言えますね。
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法人やみなし法人でも契約できる
Rakuten casaは個人での利用もできますが法人やみなし法人での契約もできるので飲食店で電子決済を導入している店舗は特におすすめです。
そのため店舗や飲食店にRakuten casaを設置しておけばスムーズに電子決済で支払いができるので回転率を高めることができるというわけですね。
また都市部のオフィスや職場なども電波が悪くなってしまうことが多いので、1台導入すればオンライン会議にも便利ですね。
Rakuten casaのデメリット
Rakuten casaは月額料金もかからないので導入や設置がしやすいのですが、電波を飛ばす基地局を設置するので「基地局の運営者」として楽天モバイルが総務省に届け出る必要があります。
基地局の運営者は電波法という法律の規定に沿って運用しなければいけないのでいくつかデメリットもあります。
設置したら電源を切ることができない
(7) 当社の事前同意なくRakuten Casaの電源を長時間OFFにすること、または当社の事前同意なくRakuten Casaの電源のOFF/ON等を行うこと
Rakuten casa設置規約より引用
Rakuten casaを設置したら電源を切ると電波が止まってしまうので好きな時に電源のON/OFFができないのはデメリットです。
不測の事態で数時間電源が切れてしまうのは仕方ないにせよ、1日以上の長時間電源を切ったままにしておくと楽天モバイルから連絡がくるので注意した方が良さそうですね。
設置場所を変更することができない
(5) Rakuten Casa等を設置場所住所以外に移動させること、またはRakuten Casa等を日本国外に持ち出すこと
Rakuten casa設置規約より引用
Rakuten casaは楽天モバイルの契約住所に設置するもので屋外や他の場所に持ち運びができないのはデメリットですね。
同じフロアー内の別の場所や隣の部屋に移動させる分には問題はありませんが、設置場所の住所が変わったりしてしまうのは事前に楽天モバイルへ相談が必要になります。
事務手数料がかかる
Rakuten casaは申し込み時に契約事務手数料が3,000円かかります。
もちろん初回申し込みなら設置日の翌月25日に楽天ポイントが3,000円付与されるので実質無料で使えると言えますが、楽天ポイントを使わない人にとってはデメリットかもしれませんね。
電気代はユーザー負担
Rakuten casaは屋外に設置するアンテナとは違い楽天モバイルから設置料として協力金がもらえるわけではありませんので電気代も全てユーザー負担になります。
と言ってもRakuten casaの消費電力は最大22Wほどで電気代に換算すると毎月200円ほどです。
他人でも使えてしまう
Rakuten casaは設置した室内の周辺を楽天回線エリアにする基地局なので例えば隣の部屋の住人が楽天モバイルを利用している場合は他人でも楽天回線が使えてしまう可能性があります。
Rakuten casaはWiFiのように個人的な電波ではなく公共性のある基地局から提供される電波なので他人が使えてしまうのは仕様とも言えます。
6 設置契約者は、設置契約者以外の者が、設置したRakuten Casaを介して通信を行う場合があることをあらかじめ承認するものとします。
Rakuten casa設置規約より引用
同時接続台数が増えれば増えるほど通信速度は遅くなっていくので設置する場所は事前に決めておいた方が良さそうです。
楽天モバイルの解約時は返却が必要
Rakuten casaはあくまでレンタル品なので、楽天モバイルを解約すると返却が必要になります。
自宅に返却箱が届くのでRakuten casa本体だけでなくLANケーブルや取扱説明書を梱包して楽天モバイルへ解約後2週間以内に返送しておきましょう。
ちなみにRakuten casaの返却をしなかったり忘れた場合は違約金が22,000円かかるので注意した方が良さそうです。
Rakuten casaの申し込み条件
Rakuten casaの申し込み条件は下記になります。
- 楽天モバイルを契約していること
- 楽天回線対応製品を使用していること
- 指定するインターネット回線を契約していること
- 楽天モバイルに登録している住所にRakuten casaを設置すること
基本的には楽天モバイルと指定のネット回線の契約をしていれば申し込みはできますのでRakuten casaが申し込みできるかどうか事前に詳細を確認しておきましょう。
楽天アンリミットの契約が必要
Rakuten casaは楽天回線に接続するための基地局なのでauやドコモ、ソフトバンク利用者は申し込みしても意味がないということになります。
そのため設置や導入の検討している人はまずは楽天モバイルの契約を済ませておくといいでしょう。
ただ法人申し込みであれば楽天モバイルの契約をしていなくても指定のインターネット回線の契約をしていれば申し込みできるので注意しましょう。
指定のインターネット回線が必要
Rakuten casaはルーターに接続して使うことになるので指定の光回線の契約が必須です。
以前は楽天ひかりの契約が必要だったので利用を断念する人も多かったのですが、今は楽天ひかり以外の光回線でもRakuten casaが使えるようになっています。
- フレッツ光ネクスト(NTT東日本)
- フレッツ光ネクスト(NTT西日本)
- 楽天ひかり(NTT光コラボレーションモデル)
- ドコモ光(NTT光コラボレーションモデル)
- ソフトバンク光(NTT光コラボレーションモデル)
- ビッグローブ光(NTT光コラボレーションモデル)
- OCN光(NTT光コラボレーションモデル)
- ぷらら光(NTT光コラボレーションモデル)
- So-net光(NTT光コラボレーションモデル)
- フレッツ光マイタウンネクスト(NTT光コラボレーションモデル)
- J:COM NET(JCOM株式会社)
- auひかり(KDDI株式会社)
- NURO光(ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)
Rakuten casaは主要なインターネット回線に対応しているので誰でも申し込みができますね。
ただ契約している光回線に応じてルーターに特定の機能や設定が必要なこともあるので下記を参考にしてみましょう。
必要な機能 | 設定 | |
NTT東/西日本モデル 光コラボモデル | ・VPNパススルー機能 ・IPv6対応ルーター | ・IPv6ブリッジ機能を有効にする ・モード設定を「NATモード」にする |
JCOM KDDI SONY | ・VPNパススルー機能 | ・モード設定を「NATモード」にする |
自宅の光回線のルーターとRakuten casaを付属のLANケーブルでつないで電源をつければルータの「WAN」ランプが緑色に点滅するので正常に接続されるようになります。
楽天回線対応機種が必要
楽天モバイルで販売している端末は全機種が楽天回線に対応しているのでRakuten casaを使って楽天回線に接続することができます。
そのため端末のセット購入をした人は対応機種かどうかを調べる必要はないということですね。
SIMのみ契約した人でも楽天回線に対応していない端末を使っているとRakuten casaを使っても接続ができないので注意しましょう。
楽天モバイルの登録住所に設置する
Rakuten casaの設置場所は楽天モバイルの登録住所だけと決められているので、旧住所や実家の住所など現住所と違う住所で登録している場合は注意した方が良さそうです。
住所変更で手数料などはかからないのでRakuten casaの申し込み前に確認して手続きしておいた方がいいでしょう。
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Rakuten casa設置後の効果と評判
Rakuten casaの導入前と導入後の効果測定をまとめてみました。
もちろん周辺の環境や設置場所、契約している光回線によっても効果は違ってくるのであくまで参考値としてお考えいただければと思います。
導入前 | 導入後 | |
通信速度 | 上り:30Mbps 下り:50Mbps | 上り:40Mbps 下り:100Mbps |
電波強度 | -78dBm | -44dBm |
ちなみに電波強度はdBm(デシベルミリワット)という単位でマイナス数値が大きければ大きいほど電波強度が弱いということになるので導入後の方が電波強度が改善したと言えます。
また通信速度もアップロード(上り)速度はそこまで変わらないですが、ダウンロード(下り)速度は改善しているので圏外になりにくく、安定して楽天回線が使えると言えるでしょう。
楽天エリアでない事が判明し導入したRakuten casaでしたが、数日経ってもLTEランプが橙色に点滅したままで繋がる気配がありませんでした。そこで機器交換していただき再度チャレンジ!なんと30分で無事開通です😆4Gのアンテナ4本。Rakuten linkの通話品質も⤴️しました👍#楽天モバイル #rakutencasa pic.twitter.com/CQT4NwvQdH
— candy (@candy001002) October 2, 2021
またRakuten casaを導入するとこで評判が悪い通話品質も改善するので便利ですね。
もちろん電気代はユーザー負担ですし、光回線の契約が必要になりますが導入後の効果や評判を見る限りRakuten casaが意味ないということはなさそうです。
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Rakuten casaは意味ない?まとめ
楽天モバイルでは2021年10月からパートナー回線の国内ローミングが終了し全国で順次パートナー回線から楽天回線の切り替えが行われています。
これまで楽天回線につながらずパートナー回線につながっていた人はパートナー回線のローミング終了で突然圏外になって使えなくなったというトラブルも発生しています。
Rakuten casaはそういった回線トラブルを回避するために設置しておくと安定して楽天回線を使うことがでるので電波が悪くて困っている人は導入の検討をしてみるといいでしょう。